生成AIの回答でECサイトの引用率は76.72%?3.2万件のAI回答から見えた引用傾向
公式ECはモールの約1.8倍引用。AIモデル・商品カテゴリ別にECサイトの引用実態を分析

Optyino.ai(オプティーノエーアイ)は、AI検索時代のブランド露出を可視化・最適化するGEO/AIO/LLMOプラットフォームであり、そこに蓄積されたAI回答ログをもとに、生成AIの回答においてECサイトがどの程度引用・参照されているかを分析しました。
本調査では、「おすすめの洗濯機をおしえて!」「コピー用紙を大量に今すぐ欲しいんだけど、どこで買えばいいかな」など、家電・生活用品から購入検討・比較、ギフト探しまで幅広い購入関連の検索意図を持つプロンプト40件を対象に、2025年9月6日から2026年7月8日までに取得されたAI回答32,280件を分析しました。
調査サマリー
集計対象の引用URL280,091件のうち、ECサイトのURLは86,729件で、全体の30.96%を占めました。
ECサイトのURLを1件以上含む回答は24,766件で、分析対象回答32,280件の76.72%に上ります。
ECサイトURLの内訳は、小売・ブランドが運営する公式ECサイトが50.14%と最も多く、ECモール・マーケットプレイスは28.22%、商品ページ・購入導線は21.64%でした。
AIモデル別に見ると、EC回答率(回答の中に1件以上ECサイトのURLが含まれる割合)は最も高いモデルで92.85%、最も低いモデルで57.98%で、34.9%の差がありました。
プロンプトの内容分類別に見ると、EC URL率(引用URL全体に占めるECサイトURLの割合)は分類ごとの平均で21.05%〜41.25%程度の幅がありました。
個別のプロンプト単位ではさらに差が大きく、EC URL率は最小9.49%、EC回答率は最大95.35%まで、商品カテゴリや検索意図によって大きな幅がありました。
調査の背景
ChatGPTやGemini、Perplexityなどの生成AIに「おすすめの◯◯を教えて」「◯◯を購入したい」といった商品関連の質問をすると、AIの回答には特定のWebサイトへの参照・引用が付くケースが増えています。
EC事業者やメーカーにとって、こうしたAI回答の中で自社の商品ページやECサイトがどの程度参照されるかは、これからのオンライン集客戦略において無視できない指標になりつつあります。
一方で、生成AIが商品関連の質問に答える際にECモールを優先するのか、それとも企業・ブランドが運営する公式ECサイトを優先するのか、またAIモデルや商品カテゴリによって引用のされやすさがどう変わるのかは、まだ十分に可視化されていません。
そこで今回、Optyino.aiに蓄積されたAI回答ログをもとに、ECサイトの引用実態を定量的に分析しました。
主な調査結果
生成AIのEC引用、実は「モール」より「公式EC」が主流
ECサイトとして引用されたURL86,729件のうち、小売・ブランドが運営する公式ECサイトが50.14%と過半数を占め、ECモール・マーケットプレイス28.22%の約1.8倍に上りました。
生成AIが商品に関する回答を作る際、Amazonや楽天市場のようなECモールだけでなく、メーカーや小売企業自身が運営する公式ECサイトを情報源として選ぶ場面が多いことがうかがえます。
残る21.64%は個別の商品ページや購入導線への直接リンクで、公式ECとモールを合わせると全体の78.36%に達します。
この結果からは、GEO/LLMO対策として自社ECサイトの構造化データや商品情報の整備を進めることが、モールへの出品と並行してAIからの引用機会を広げるうえで有効な選択肢になると考えられます。
AIモデルでECサイトの引用姿勢に大差、最大34.9%の開き

EC回答率はCopilotの92.85%が最も高く、ChatGPTの57.98%との差は34.9%に達します。
| AIモデル | EC回答率 | EC URL率 |
|---|---|---|
| Copilot | 92.85% | 27.27% |
| Google AIモード | 91.29% | 26.78% |
| Google AI Overview | 84.67% | 29.00% |
| Perplexity | 81.29% | 32.62% |
| Grok | 79.45% | 42.30% |
| Gemini | 72.73% | 35.30% |
| Claude | 64.32% | 35.21% |
| ChatGPT | 57.98% | 24.14% |
EC回答率で見るとCopilotとGoogle AIモードが9割前後と高い一方、ChatGPTとClaudeは6割前後にとどまります。
一方でEC URL率(引用URL全体に占めるECサイトURLの割合)で見ると順位が変わり、Grokが42.30%と最も高く、ChatGPTが24.14%と最も低くなっています。
CopilotやGoogle AIモードは「多くの回答でECサイトに触れる」傾向が強く、Grokは「触れる場合はECサイトへの依存度が高い」傾向がある、というように、モデルごとに引用の性質が異なると考えられます。
ECサイト運営企業がAI経由の流入を意識する場合、幅広い露出を狙うか特定の場面での強い引用を狙うかによって、注視すべきAIモデルを使い分ける余地がありそうです。
同じ引用URLでも掲載箇所によってEC URL率は倍以上違う

回答本文中に直接記載されたURLはEC URL率が74.35%に達し、AIモデルが返す主要な出典リンクの30.46%の倍以上です。
回答本文中に直接記載されたURLは抽出数こそ6,527件と引用URL全体の一部にとどまりますが、そのうち74.35%がECサイトのURLでした。
一方、AIモデルが引用情報として提示する主要な出典リンクではEC URL率は30.46%です。
AIモデルが十分な出典情報を返さなかった場合に補助的に使われる情報源では、件数は122回答・326件と少数ながらEC URL率29.45%でした。
AIが購入意図の強い質問に直接答える形で本文中にリンクを埋め込む場合、その多くがECサイトへの案内になっていると考えられます。
自社ECサイトのURLが本文中で直接言及されやすいコンテンツ設計、たとえば具体的な型番や価格情報を明記したページ構成にすることが、引用機会を広げるうえで有効な可能性があります。
商品カテゴリでEC引用率に大差、型番・消耗品系は9割超、ギフト系は1割程度

型番や消耗品を具体的に指定するプロンプトの一部ではEC回答率が95.35%に達する一方、ブランド・ファッション・ギフト系プロンプトの一部ではEC URL率が9.49%まで下がります。
| 内容分類 | EC URL率 | EC回答率 |
|---|---|---|
| 家電・生活用品・耐久消費財 | 34.52% | 77.86% |
| 購入検討・比較・評判 | 33.64% | 77.90% |
| 美容・ヘルスケア用品 | 22.68% | 71.11% |
| ブランド・ファッション・ギフト | 21.05% | 73.93% |
| その他 | 41.25% | 76.17% |
内容分類全体で見ると、家電・生活用品・耐久消費財と購入検討・比較・評判はEC URL率・EC回答率ともに高い水準でまとまっています。
一方、ブランド・ファッション・ギフトは他のカテゴリよりEC URL率が低く、平均21.05%にとどまりました。
ただし個別のプロンプト単位で見ると差はさらに大きく、家電・生活用品カテゴリの中でもプリンターの純正トナーなど型番・消耗品を具体的に指定する購入意図の強いプロンプトでは、EC回答率が95.35%に達するものがありました。
逆にブランド・ファッション・ギフトカテゴリの一部プロンプトでは、EC URL率が9.49%〜10.91%程度にとどまり、比較・検討やレビュー中心の情報が優先的に引用される傾向がうかがえます。
型番や品番を含む具体的な購入クエリで上位表示を狙う場合、価格・在庫情報を明記した商品ページの整備が特に効果的である可能性があります。
調査からわかる考察
今回の調査全体を通じて、生成AIの商品関連の回答ではECサイトが広く引用元として使われており、なかでもECモールよりも小売・ブランドが運営する公式ECサイトの方が多く引用されていることが分かりました。
ECサイト運営企業がGEO/LLMO/AIO対策に取り組む際は、モールへの出品だけでなく、自社ECサイト自体の商品ページや在庫・価格情報を構造化データとして整備することが、AI回答への露出を高めるうえで有効な選択肢になると考えられます。
またAIモデルによってECサイトを引用する姿勢には大きな差があり、CopilotやGoogle AIモードのように多くの回答で幅広くECサイトに触れるモデルと、Grokのように引用時にECサイトへの依存度が高いモデルとでは特性が異なるため、想定する流入経路に応じてAIモデルごとの傾向を踏まえた情報発信の優先順位付けが必要です。
さらに、回答本文中に直接記載されるURLは特にEC URL率が高く、型番や消耗品名を具体的に指定するような購入意図の強いプロンプトほどECサイトが引用されやすい傾向も見られました。
したがって、自社製品の型番・仕様・価格情報を明記したページを充実させることは、購入直前の検索行動においてAIに引用される可能性を高める具体的な打ち手になり得ると考えられます。
調査概要
- 調査主体: Optyino.ai
- 調査期間: 2025年9月6日〜2026年7月8日
- 分析対象: Optyino.ai上に蓄積されたAI回答ログのうち、分析対象となった回答32,280件
- 対象プロンプト: 40件。内訳は家電・生活用品・耐久消費財15件、購入検討・比較・評判10件、ブランド・ファッション・ギフト13件、美容・ヘルスケア用品1件、その他1件で、購入検討や商品検索に関する幅広いプロンプトを設定
- 対象AIモデル: ChatGPT、Claude、Gemini、Grok、Perplexity、Copilot、Google AIモード、Google AI Overviewの8モデル
- 集計対象引用URL数: 280,091件(同一回答内の重複を除いたURL数)
- 主な分析指標: ECサイトURL率、ECサイト回答率、EC分類別構成比、AIモデル別のEC回答率・EC URL率、引用URLの由来別EC URL率、プロンプト内容分類別のEC URL率
注記
※ECサイトの判定は、Amazon、楽天等の主要ECモール・マーケットプレイス、主要な小売・ブランドの公式ECサイト、購入導線が明確な商品ページを対象に分類しています。
※価格比較サイト、レビュー・ランキング記事、一般的な比較メディア、アプリストア、SaaSレビューサイトは、原則としてECサイトの集計対象から除外しています。
※同一の回答内に同じURLが複数回登場する場合は1件として集計しています。
※異なる回答にまたがって同じURLが登場する場合は、それぞれの回答内の引用として個別に集計しています。
※Gemini系のAIモデルなど、引用URLがGoogleのリダイレクト形式で出力される場合は、リンク先のタイトルに含まれる実際のドメイン名を判定の補助情報として使用しています。
※ECサイトURL率は、同一回答内の重複を除外した集計対象引用URL数を分母として算出しています。
※本文中の「ChatGPT」「Claude」「Gemini」「Grok」「Perplexity」「Copilot」「Google AIモード」「Google AI Overview」は、分析上ではそれぞれ「gpt-5.2」「claude-sonnet-4-5」「gemini-2.5-flash」「grok-4」「sonar-pro」「bing-copilot」「google-ai-mode」「google-ai-overview」というモデルのデータに対応します。
※本文中の「AIモデルが返す主要な出典リンク」「回答本文中に直接記載されたURL」「補助的な出典情報」は、分析上ではそれぞれ「Ai Citations」「Cited Urls」「Citation Detailsのフォールバック」というデータ区分に対応します。
※本記事の内容は情報収集・分析を実施した時点のものであり、公開時点では状況が変化している、または情報が古くなっている可能性があります。
※本調査は生成AIのAPI等を通じて取得した回答データを分析したものであり、実際のユーザー体験・検索結果とは異なる場合があります。
※数値は調査時点のものであり、AIモデルのアップデート等により変動する可能性があります。
Optyino.aiとは
AI時代のブランドを可視化する、生成AIエンジン対策(GEO/LLMO/AIO)ツール。
ChatGPTやPerplexity、Geminiなどの生成AIにおいて、自社ブランドがどのように言及・引用されているかを分析し、AI検索時代における新しいマーケティング指標を提供します。
表示スコアや引用分析、ブランドシェアなどのデータを通じて、企業が「AIに選ばれるブランド」になるための改善アクションを支援します。
- サービスURL: https://optyino.ai
会社概要
- 会社名: 株式会社Wallabee
- 所在地: 東京都渋谷区桜丘町18番4号 二宮ビル1F-92
- 事業内容: GEO・LLMO領域の研究・プロダクト開発、AI検索対策支援、Webマーケティング支援
- サービス: https://optyino.ai
- URL: https://wallabee.co.jp/