生成AIが口コミを最も重視する業界は?金融・保険94.5%

34,074件のAI回答分析による、口コミ重視率・AIモデル・口コミサイトの引用実態

生成AIが口コミを最も重視する業界は?金融・保険94.5%

Optyino.ai(オプティーノエーアイ)は、AI検索時代のブランド露出を可視化・最適化するGEO/AIO/LLMOプラットフォームであり、そこに蓄積されたAI回答ログをもとに、生成AIが商品・サービスを推薦する際に業界ごとに口コミ・レビュー情報をどの程度重視しているかを分析しました。

本調査では、「ダイレクト型自動車保険、どれがおすすめ?」「セブ島に留学したいときにおすすめのエージェントを教えて」「家を建てたいと思っています。おすすめのハウスメーカーを教えて」など、金融・保険や住宅・ハウスメーカー、留学・語学学校、美容・コスメ、不動産といった20業界にわたる商品・サービスのおすすめを尋ねるプロンプト40件を対象に、2025年9月6日から2026年7月15日までに取得されたAI回答34,074件を分析しました。

調査サマリー

分析対象はAI回答34,074件で、このうち60.0%にあたる20,439件で、回答本文における口コミ・レビュー・評判への言及、または口コミ系サイトのURL引用のいずれかが確認されました。

内訳を見ると、回答本文で口コミに言及した回答の割合(回答内口コミ言及率)は35.6%、口コミ系のURLを1件以上引用した回答の割合(口コミ系URL引用回答率)は44.7%で、AIは本文中での言及よりもURLの引用というかたちで口コミ情報を参照する傾向がやや強いことがわかります。

業界別に見ると、AIモデル・月ごとの数値を均等に加重平均した業界口コミ重視率は、1位の金融・保険が94.5%、20位の不動産が15.0%で、79.5%の差がありました。

上位には住宅・ハウスメーカー81.6%、家電77.6%、留学・語学学校77.1%、美容・コスメ68.8%が続きます。

AIモデル別では、Grokが84.2%と確認できた中で最も口コミを重視する一方、ChatGPTは41.2%にとどまり、両者の間には43.0%の差が見られました。

調査の背景

生成AIによる商品・サービス推薦では、公式サイトの情報だけでなく、第三者による口コミ・レビュー・評判といった情報がAIの回答内容や引用元に影響を与えているのではないかという指摘が増えています。

とはいえ、その重視度合いは業界によって一様ではなく、耐久消費財や高額商品のように比較検討に時間をかける業界と、比較的定型的なサービスを扱う業界とでは、AIが参照する情報の性質が異なる可能性があります。

Optyino.aiでは、この業界差を定量的に把握するため、20業界・40プロンプトを対象にAI回答を収集し、回答本文への口コミ関連語の言及と、口コミ系サイトのURL引用の両面から「口コミ重視率」を算出しました。

本調査では、この口コミ重視率が業界・AIモデル・プロンプト単位でどのように異なるかを明らかにし、GEO(生成AIエンジン最適化)の観点から、口コミ・レビュー対策の優先度を検討する材料を提供することを目的としています。

主な調査結果

口コミ重視率、業界1位の金融・保険94.5%から最下位の不動産15.0%まで79.5%の差

業界別の口コミ重視率ランキングを示す棒グラフ。金融・保険が94.5%で最も高く、不動産が15.0%で最も低い
業界別の口コミ重視率ランキングを示す棒グラフ。金融・保険が94.5%で最も高く、不動産が15.0%で最も低い

業界口コミ重視率は1位の金融・保険が94.5%、20位の不動産が15.0%で、79.5%の差があります。

順位業界業界口コミ重視率分析対象回答数対象月数
1金融・保険94.5%1,8887
2住宅・ハウスメーカー81.6%1,9076
3家電77.6%2,23011
4留学・語学学校77.1%5312
5美容・コスメ68.8%2,18411
6PC・スマホ・ガジェット65.7%2,19811
7オンライン教育64.9%1,4997
8ファッション64.8%2,3487
9BtoB SaaS63.8%2,3577
10データ復旧56.2%2,4127
11家具・寝具53.2%2,2607
12物流・倉庫52.8%4233
13金融アプリ・カード51.6%2,48311
14旅行用品48.1%1,3984
15住宅設備・再エネ47.0%2,4157
16食品・飲料46.2%1,7387
17スポーツ用品41.3%1,3704
18塾・通信教育41.0%4022
19ジュエリー・アクセサリー27.6%1,3704
20不動産15.0%6612

業界口コミ重視率とは、業界・AIモデル・月ごとの口コミ重視回答率を算出したうえで、存在する組み合わせを均等に加重平均した指標です。

回答件数の多いAIモデルや月に数値が引っ張られるのを防ぐため、本調査ではこの指標を業界ランキングの基準に採用しています。

上位を見ると、金融・保険94.5%、住宅・ハウスメーカー81.6%、家電77.6%、留学・語学学校77.1%、美容・コスメ68.8%と続き、契約や購入の失敗コストが大きい、あるいは比較検討に時間をかけやすい業界が上位に並んでいる傾向がうかがえます。

一方、下位はジュエリー・アクセサリー27.6%、不動産15.0%で、口コミよりも物件情報や写真、実店舗での確認が判断材料になりやすい業界ほど口コミ重視率が低くなる傾向がうかがえます。

なお、留学・語学学校、物流・倉庫、塾・通信教育、不動産の4業界は対象月数が2〜3か月と短く、95%信頼区間の幅も他業界よりやや広いため、今後データが蓄積されるにつれて順位が変動する余地があります。

口コミ重視率はAIモデルでも差、Grokの84.2%からChatGPTの41.2%まで43.0%の差

AIモデル別の口コミ重視率を示す棒グラフ。Grokが84.2%で最も高く、ChatGPTが41.2%で最も低い
AIモデル別の口コミ重視率を示す棒グラフ。Grokが84.2%で最も高く、ChatGPTが41.2%で最も低い

確実な数値が判明している3モデルのうち、口コミ重視率はGrokが84.2%で最も高く、ChatGPTが41.2%で最も低くなっています。

AIモデル口コミ重視率口コミ系URL構成比
Grok84.2%
Claude51.5%20.6%(8モデル中最高)
ChatGPT41.2%

※上表は8モデル中、詳細な数値が判明している3モデルのみを掲載しています。

※口コミ系URL構成比はClaude以外の数値が未取得のため「―」としています。

AIモデル間の差は業界差ほど極端ではないものの、無視できない大きさです。

Grokは確認できた中で最も高い84.2%で口コミを重視する一方、ChatGPTは41.2%にとどまり、両者には43.0%の差があります。

口コミ重視率そのものは中位のClaudeですが、引用した回答内URLに占める口コミ系URLの構成比は8モデル中最も高い20.6%で、口コミの扱い方がGrok・ChatGPTとは異なる可能性があります。

業界とAIモデルを掛け合わせて見ると、金融・保険ではGemini・Grok・Google AIモードの3モデルが口コミ重視率100.0%に達する一方、同じ金融・保険を扱うChatGPTは71.3%と、同一業界内でもモデルによって28.7%の差が生じています。

この結果から、口コミ・レビュー対策を検討する際は、業界単位の平均だけでなく、自社が重視するAIモデルの傾向も踏まえて優先順位を判断する必要があると考えられます。

プロンプト単位では最大99.3%、最小8.1%とさらに差が拡大

プロンプト別の口コミ重視率を示す棒グラフ。上位5件と下位3件を掲載し、自動車保険関連プロンプトが99.3%で最も高く、家具付き賃貸関連プロンプトが8.1%で最も低い
プロンプト別の口コミ重視率を示す棒グラフ。上位5件と下位3件を掲載し、自動車保険関連プロンプトが99.3%で最も高く、家具付き賃貸関連プロンプトが8.1%で最も低い

口コミ重視率が最も高いプロンプトは自動車保険選びに関するもので99.3%、最も低いプロンプトは家具付き賃貸に関するもので8.1%でした。

順位プロンプト業界口コミ重視率
1「ダイレクト型自動車保険、どれがおすすめ?」金融・保険99.3%
2「セブ島に留学したいときにおすすめのエージェントを教えて」留学・語学学校90.8%
3「家を建てたいと思っています。おすすめのハウスメーカーを教えて」住宅・ハウスメーカー84.7%
4「おすすめのがん保険を教えて」金融・保険81.2%
5「断熱に強い家を検討しているとき、どのハウスメーカーや工務店がおすすめ?」住宅・ハウスメーカー79.1%
6〜37位(個別データ未集計のため省略)
38「新宿でおすすめのマンスリーマンションをおしえて」不動産22.5%
39「30代女性のおすすめのアクセサリーブランドは?」ジュエリー・アクセサリー19.4%
40「渋谷でおすすめの家具付き賃貸をおしえて」不動産8.1%

プロンプト単位で見ると、業界の平均値では見えない差がさらに際立ちます。

自動車保険の比較に関するプロンプトは99.3%とほぼすべての回答で口コミが参照される一方、家具付き賃貸のプロンプトは8.1%にとどまり、その差は91.2%に達します。

上位・下位とも業界ランキングの傾向とおおむね連動していますが、同じ不動産業界の中でも、家具付き賃貸8.1%とマンスリーマンション22.5%では14.4%の差があり、同じ業界内でも用途によって口コミの参照され方が異なることがわかります。

このため、業界単位の平均だけで口コミ施策の優先度を判断するのではなく、実際に想定される検索・質問の文脈まで踏み込んで確認することが望ましいと考えられます。

調査からわかる考察

今回の調査全体を通して見えるのは、口コミ・レビュー情報への依存度が業界の性質と強く結びついているという傾向です。

上位を占める金融・保険、住宅・ハウスメーカー、家電は購入・契約の失敗コストが大きく比較検討に時間をかけやすい業界であり、AIが第三者の評価を参照して回答の説得力を補おうとする一方、最下位の不動産は物件情報や実際の内見といった体験接点が判断の決め手になりやすく、口コミよりも構造化された情報の比重が高いと考えられます。

この傾向を踏まえると、金融・保険や住宅・ハウスメーカーのように口コミ重視率が高い業界では口コミ系・比較系サイトの評価内容を定期的に監視する優先度を上げ、逆に不動産のように口コミ重視率が低い業界では物件情報の鮮度管理や構造化データの正確な発信を優先すべきだと考えられます。

AIモデル別ではGrokが84.2%、ChatGPTが41.2%と差があるため、自社の主要な流入元となるAIモデルの傾向に合わせて対策の優先順位を調整することが望ましいと考えられます。

調査概要

  • 調査テーマ: AIは業界ごとに口コミをどれくらい重視するのか?(口コミが重要な業界ランキング)
  • 分析目的: AIが商品・サービスを推薦する際、業界ごとに口コミ・レビュー情報をどの程度重視するかをGEO視点で比較し、重要度の高い業界をランキング化する
  • 調査期間: 2025年9月6日〜2026年7月15日(AI回答の取得日時ベース)
  • 分析対象: 処理が完了したAI回答のうち、本文が空でなかった34,074件(空回答57件は除外)
  • 対象プロンプト数: 40件(20業界×各2プロンプト、商品・サービスのおすすめを尋ねる形式が中心)
  • 対象業界: 20業界(BtoB SaaS、PC・スマホ・ガジェット、オンライン教育、ジュエリー・アクセサリー、スポーツ用品、データ復旧、ファッション、家具・寝具、家電、金融・保険、金融アプリ・カード、住宅・ハウスメーカー、住宅設備・再エネ、塾・通信教育、食品・飲料、美容・コスメ、不動産、物流・倉庫、留学・語学学校、旅行用品)
  • 調査主体: Optyino.ai(使用データ: Optyino.ai上のAI回答ログ)

注記

※本調査における「口コミ重視回答」は、回答本文に口コミ・レビュー・評判に関する言及がある、または口コミ系サイトのURLを1件以上含む回答を指します。

※SNSやQ&Aサイトなど口コミ系に分類されないUGC(ユーザー生成コンテンツ)の引用のみでは、口コミ重視回答としてはカウントしていません。

※業界ランキングで用いた「業界口コミ重視率」は、業界・AIモデル・月ごとの口コミ重視回答率を算出したうえで、存在する組み合わせを均等に加重平均した指標です。

※AIモデルや月によって回答件数に偏りがあるため、単純平均よりも業界間の比較に適した指標として採用しています。

※口コミ・レビューへの言及やURLの分類は自動判定によるもので、比較記事とレビュー記事の境界判断、引用タイトルに含まれるレビュー関連語による判定など、一部誤差を含む可能性があります。

※対象月数が短い業界(留学・語学学校、物流・倉庫、塾・通信教育、不動産)は、95%信頼区間の幅が他業界より広く、データの蓄積に伴い順位が変動する可能性があります。

※本文中の「ChatGPT」「Claude」「Grok」「Gemini」「Google AIモード」は、分析上ではそれぞれ「gpt-5.2」「claude-sonnet-4-5」「grok-4」「gemini-2.5-flash」「google-ai-mode」というモデルのデータに対応します。

※表記は日付・バージョンサフィックスを省略した短縮形です。

※本記事の内容は情報収集・分析を実施した時点のものであり、公開時点では状況が変化している、または情報が古くなっている可能性があります。

※本調査は生成AIのAPI等を通じて取得した回答データを分析したものであり、実際のユーザー体験・検索結果とは異なる場合があります。

※数値は調査時点のものであり、AIモデルのアップデート等により変動する可能性があります。

Optyino.aiとは

AI時代のブランドを可視化する、生成AIエンジン対策(GEO/LLMO/AIO)ツール。

ChatGPTやPerplexity、Geminiなどの生成AIにおいて、自社ブランドがどのように言及・引用されているかを分析し、AI検索時代における新しいマーケティング指標を提供します。

表示スコアや引用分析、ブランドシェアなどのデータを通じて、企業が「AIに選ばれるブランド」になるための改善アクションを支援します。

会社概要

  • 会社名: 株式会社Wallabee
  • 所在地: 東京都渋谷区桜丘町18番4号 二宮ビル1F-92
  • 事業内容: GEO・LLMO領域の研究・プロダクト開発、AI検索対策支援、Webマーケティング支援
  • サービス: https://optyino.ai
  • URL: https://wallabee.co.jp/
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