Semrush AI Visibility Toolkitとは?機能・料金・日本語対応を解説

Semrush AI Visibility Toolkitの6つの機能を解説。月99米ドルの単体契約とSemrush Oneの違い、対応AI、日本語で使う際の条件を整理し、自社に合うか判断できます。

  1. AI検索での露出と改善の手がかりを調べられる自社や競合への言及、引用元、ブランドの評価、質問テーマを分析できます。重要なプロンプトの継続追跡と、サイトの技術診断も含まれます。
  2. 単体契約は月99米ドルから基本枠は25プロンプトの追跡と、Brand Performanceの1ドメイン分です。SEO機能も必要なら、両方を含むSemrush Oneと比較できます。
  3. 対応AIと日本語の利用条件は機能ごとに異なる日本は分析対象地域に含まれます。Perplexityを分析できる機能と、個別の質問を追跡できる機能は異なるため、使いたいAIと言語を先に決めて選びます。

まだ売上に直接的な変化が出ていなくても、購入に至るまでの選び方に、AIはすでに大きな影響を与えています。候補を探すときや、最後の一社を決めるときにも、AIの回答が比較や判断の材料になっています。

SNSが普及したときと同じように、数字が動くのを待ってからでは、変化への対応が遅れてしまいます。

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森下 浩志
監修者森下 浩志Wallabee 代表

早稲田大学基幹理工学部出身。在学中よりマーケティングに従事し、月間100万PV超のWebメディア運営等の実績を持つ。2023年に株式会社Wallabeeを創業し、AIメディア事業を成長・譲渡した後、現在はAI検索最適化(GEO)領域に特化したプロダクトを開発。“AIに選ばれるブランドになる”ための新しいマーケティングの研究・実践に取り組んでいる。

Semrush AI Visibility Toolkitとは?

Semrush AI Visibility Toolkitは、AIの回答で自社がどれだけ登場し、どう紹介されているかを分析するツール群です。ブランド名への言及やサイトの引用を調べ、競合との比較や継続観測から改善するテーマを見つけます。

Semrushの公式AI Visibilityサービスページ
Semrush公式サービスページ(2026年9月19日取得)

対象は、AI検索における露出の分析、ブランドの評価、質問の追跡、サイトの技術診断です。単体で契約でき、SEOのキーワード調査や検索順位の計測も使う場合は、両方をまとめたSemrush Oneが選択肢になります。

「AI可視性」は、どの質問・AI・地域を対象にするかで結果が変わります。まず指標の意味を整理したい方は、次の記事も参考になります。

Semrush AI Visibility Toolkitの主な6つの機能

全体の状況を調べる機能と、重要な質問を継続して追う機能を使い分けられます。それぞれが答える疑問と、分析結果を施策に結びつける場面を見ていきましょう。

① AI検索での露出を把握する

Visibility Overviewでは、自社がAI検索でどの程度取り上げられているかを俯瞰できます。ドメインを指定すると、既存のプロンプトデータベースを基に、ブランドへの言及やサイトの引用状況が表示されます。

画面の項目読み取れること
AI Visibility露出の状況を示す0〜100の独自指標
Mentionsブランド名が言及された状況
Citations・Cited Pagesサイトが引用された状況と引用対象のページ
AI別・国別の内訳どのAIや市場で露出しているか

たとえば、ブランド名の言及が増えていても、自社ページの引用は増えていない場合があります。スコアだけで評価せず、回答と引用元まで確認すると、ブランドの紹介を増やしたいのか、自社情報を参照してほしいのかに応じて課題を絞れます。

Visibility OverviewのAI Visibilityスコア表示例
公式サイト掲載のVisibility Overview画面(スコア表示を抜粋)

② 競合との差を調べる

Competitor Researchでは、競合が登場しているのに自社が登場していない話題を探せます。最大4つの競合ドメインと比較し、トピックやプロンプト、引用元の違いを確認できます。

  • Missing:競合は言及されているが自社は言及されていない話題
  • Weak:競合に比べて自社の言及が少ない話題
  • Sources:自社や競合についてAIが参照している情報源

たとえば「中小企業向けの会計ソフト」の回答に競合だけが登場するなら、実際の回答と参照ページを読みます。自社サイトに対象企業や機能の説明が足りないのか、外部の比較記事で扱われていないのかを調べる入口になります。

競合だけが言及される話題を選ぶMissingフィルター
公式サイト掲載のCompetitor Research画面(Missingフィルター周辺を抜粋)

③ AI検索のトピックを探す

Prompt Researchは、AI検索で扱われる質問テーマと需要の見込みを調べる機能です。商品カテゴリや関連する語句から、トピック、質問の意図、登場するブランド、参照されるドメインを確認できます。

調べる項目活用の仕方
関連トピックとプロンプト自社が答えるべき質問の候補を探す
Intent情報収集や比較検討などの意図を見分ける
AI Volumeトピックごとの需要の大きさを比較する
登場ブランドと参照ドメインどの企業や情報源が取り上げられているか調べる

AI Volumeは、関連する質問をまとめたトピック単位の月間需要の推計です。個々の質問が実際に送信された回数として扱わず、自社との関連性も見ながら制作テーマを選びます。継続して確認したい質問は、Prompt Trackingへ移して追跡できます。

Prompt Researchのトピック需要と質問意図の表示例
公式サイト掲載のPrompt Research画面(需要と意図を抜粋)

④ ブランドの評価を分析する

Brand Performanceは、AIがブランドをどのように評価し、どんな特徴と結びつけているかを調べる機能です。ブランド間の露出の割合を示すShare of Voiceと、好意的な語られ方を示すセンチメントなどを組み合わせて確認します。

  • Brand Performance:競合との位置関係や主要な指標
  • Perception:ブランドの評価や語られ方
  • Narrative Drivers:価格や品質など評価を形づくる話題
  • Questions:ブランドに関連して取り上げられる質問

公式画面では、露出の割合とセンチメントを同じグラフで比較できます。露出は少なくても評価が好意的なのか、広く登場する一方で伝えたい強みが届いていないのかを分けて考えられます。評価の要約に気になる点があれば、元のAI回答を確認して発信内容の見直しにつなげます。

ブランドの露出割合とセンチメントを比較するグラフ
公式サイト掲載のBrand Performance画面(露出と評価の比較を抜粋)

⑤ 自社のプロンプトを継続追跡する

Prompt Trackingでは、自社にとって重要な質問を登録し、AI回答での見え方を日次で追えます。既存データから話題を探すレポートと使い分け、あらかじめ選んだ質問の変化を観測します。

確認する内容見るポイント
ブランドへの言及自社や競合が回答に登場しているか
引用元のページ自社のどの情報が参照されているか
回答のスナップショット紹介内容や競合の登場状況がどう変わったか
可視性や平均掲載位置の推移同じ追跡条件で変化が続いているか

たとえば比較ページを更新した後、そのテーマの質問で自社の説明や引用元が変わるかを見られます。質問・地域・対象AIをそろえて記録し、回答の変動を含めて経過を追うと、次に見直す内容を検討しやすくなります。

AI可視性と言及数と平均掲載位置の日次推移
公式サイト掲載のPrompt Tracking画面(推移の表示を抜粋)

⑥ サイトの技術的な課題を診断する

AI Search Site Auditでは、AI検索に向けてサイトを巡回・理解しやすくするための技術的な課題を調べられます。Site Audit内のAI Search HealthやBlocked from AI Searchから、問題のあるページを確認します。

  • robots.txtなどによるクローラーのアクセス制限
  • 構造化データや内部リンクなどの問題
  • 修正対象となるページと問題の内訳

コンテンツを増やす前に、必要なページへクローラーがアクセスできるかを確かめる用途に向きます。診断スコアはサイトを整えるための目安であり、AI回答での引用や推奨を保証する指標ではありません。アクセス制限を変更する際は、対象ボットと制限の目的も確認します。

AI Search Healthの診断スコアと問題件数の表示例
公式サイト掲載のAI Search Health画面(診断スコアを抜粋)

料金とSemrush Oneとの違い

AI可視性の分析だけを追加するなら単体契約、SEO機能もまとめて使うならSemrush Oneが候補です。以下は2026年9月19日に確認した、公式サイトの月払い料金です。

単体契約とSemrush Oneの料金

AI Visibility Toolkitの単体契約は月99米ドル、Semrush Oneは月199米ドルからです。Semrush OneにはSEO Toolkitも含まれ、プランによってSEOの利用枠と追跡プロンプト数が増えます。

契約・プラン月払い料金追跡プロンプト数SEO Toolkit
AI Visibility Toolkit Base99米ドル/月25含まない
Semrush One Starter199米ドル/月50含む
Semrush One Pro+299米ドル/月100含む
Semrush One Advanced549米ドル/月200含む

単体のBaseには、Brand Performanceの1ドメイン分と、AI Search Site Auditの100ページ分が含まれます。SEOですでに別ツールを使っているなら単体契約を、キーワード調査や順位計測もSemrushへまとめたいならSemrush Oneを比較すると選びやすくなります。

参照元:

追加料金と契約時の確認事項

追跡する質問数、Brand Performanceの分析対象、利用者数が増えると追加費用がかかります。必要な枠を基本料金に足して比較しましょう。

追加する内容公式の追加料金
追跡プロンプト50件60米ドル/月
Brand Performanceの追加ドメイン・地域99米ドル/月
AI Visibility Toolkitを使う追加ユーザーのライセンス1人あたり99米ドル/月

Brand Performanceの分析枠は、ドメイン・地域・言語の組み合わせに結びつきます。複数市場を調べる場合は、ドメイン数だけで予算を見積もらないようにします。また、既存の年額SEO契約に追加する場合は、残りの契約期間に応じた請求となり、更新日がそろいます。

参照元:

対応AIと日本語対応

同じToolkitでも、使うレポートによって対象AIや更新頻度が変わります。日本向けに導入する場合は、調べたい市場に加えて、質問の言語と担当者が使う画面・サポートも確認します。

機能ごとの対応AIと更新頻度

Perplexityを含むブランド分析と、個別プロンプトの追跡では対象AIが異なります。必要なAIを、利用予定の機能と照らし合わせてください。

機能対象AI更新の目安
Visibility Overview・Competitor Research・Prompt ResearchChatGPT・Gemini・Google AI Overviews・Google AI Modeデータベースを日々順次更新
Brand PerformanceChatGPT・Gemini・Google AI Mode・Perplexity週次
Prompt TrackingChatGPT Search・Google AI Mode・Gemini日次

たとえば、Perplexityでのブランドの語られ方はBrand Performanceで分析できますが、Prompt Trackingの対象一覧には含まれません。AI Search Site Auditはこれらの回答観測とは用途が異なり、サイトをクロールして技術的な問題を調べます。

参照元:

日本語で使える範囲

日本はAI可視性の分析対象地域に含まれています。ただし、質問・回答の言語やAI機能の画面表示については、利用する機能ごとの確認が必要です。

確認する項目公開情報で分かる範囲
日本のデータVisibility Overview・Competitor Research・Prompt Researchの対象地域に日本を含む
質問・回答の言語Brand Performanceは地域と言語を指定。Prompt Trackingも地域を指定し、言語を選べる地域では言語も設定する
日本語の画面・ヘルプ日本語ナレッジベースがある。AI機能の全画面が日本語化されているかは公開資料だけでは確認できない
日本語サポート日本総代理店のオロが電話・メールなどの支援を案内している

日本語での運用を前提にするなら、検討中のAIで日本語の質問を追跡し、日本語の回答と引用元を確認できるかを導入前に確かめましょう。代理店の支援を使いたい場合は、AI Visibility Toolkitが契約上のサポート対象に含まれるかも窓口で確認します。

参照元:

Semrush AI Visibility Toolkitが向いている企業

SEOとAI検索の分析を同じSemrush環境で進めたい企業に向いています。質問テーマの発見から競合比較、重点プロンプトの追跡までを扱いたい場合も、複数の機能を使う意義があります。

企業の状況活用しやすい理由
すでにSemrushでSEOを運用している既存の業務にAI検索の観測を加えやすい
追跡する質問や制作テーマがまだ定まっていないPrompt Researchや競合分析から候補を探せる
複数の市場でブランドの見え方を調べたい地域別の分析とブランド評価を組み合わせられる
コンテンツ担当と技術担当が連携して改善したい回答・引用元の分析とサイト診断を役割に応じて使える

一方、日本語での支援、特定AIの追跡、大量の質問の継続観測が最優先なら、その条件と追加後の料金で他の製品も比べましょう。GEO・LLMO分析ツール全体の選び方は、次の記事で整理しています。

よくある質問

無料での確認方法と、記事制作・アクセス分析まで使いたい場合の機能の違いを整理します。

無料で試せますか?

無料チェッカーとSemrush Oneの試用が用意されています。AI Visibility Toolkit単体には無料トライアルがありません。

選択肢無料で確認できる範囲
AI Search Visibility Checkerアカウントなしで1日3回まで可視性の概要を確認
AI Visibility Toolkit単体無料トライアルなし
Semrush One7日間の無料トライアルを案内

まず自社ドメインの状況を知りたいなら無料チェッカーが入口になります。継続追跡などの操作も確かめたい場合は、Semrush Oneの試用対象と申込条件を確認します。

参照元:

AI検索向けの記事も作成できますか?

記事の生成・最適化は別製品のContent Toolkitが担います。AI Visibility Toolkitは、どのテーマで自社が登場していないか、どんな情報が参照されているかを調べる役割が中心です。

分析で見つけた質問や不足情報を、新規記事の企画や既存ページの改修へつなげます。Semrush内で制作まで行う場合は、Content Toolkitの契約範囲と、日本語の記事制作に必要な言語条件を別途確認してください。

参照元:

AI経由のアクセス数も計測できますか?

AI回答での言及・引用と、サイトへの実際の訪問は分けて計測します。AI Visibility Toolkitの露出指標だけでは、自社サイトのアクセス数や問い合わせ数は分かりません。

知りたいこと確認するデータ・機能
AI回答で自社が紹介・引用されているかAI Visibility Toolkit
自社サイトへの流入や問い合わせにつながったかGA4などの自社アクセス解析
競合サイトへのAI経由の流入傾向Traffic & Market ToolkitのAI Trafficによる推計

露出が増えたときは、アクセス解析でAIサービスからの参照流入と成果も確認します。自社の実測値と、競合サイトに対する推計値は区別して評価しましょう。

参照元:

必要な機能と利用条件から導入を判断しよう

Semrush AI Visibility Toolkitは、AI回答の露出だけでなく、競合との差やブランドの評価、改善すべき情報まで調べたい場合に役立ちます。導入前には、対象AI・日本語での利用条件・必要な追跡枠から契約を選びましょう。

導入前に決めること

  • 追跡したいAIと日本語の質問を決める必要な機能で対象AI・地域・言語を扱えるか確認します。
  • プロンプト数と分析対象の市場を数えるBrand Performanceの対象と利用人数を含めて費用を見積もります。
  • SEO機能も契約するか決める単体ToolkitとSemrush Oneの月額・利用枠を比較します。

まず自社の状況を無料チェッカーで確認し、追跡したい質問を絞ると、必要な機能と予算を具体的に判断できます。

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商品やサービスを選ぶとき、AIの回答はすでに比較や判断の材料になっています。数字が動く頃には、顧客の選び方はすでに変わっています。売上への影響を待たずに、自社がAIにどう紹介されるかを把握し、対策を始める必要があります。

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