Semrush AI Visibility Toolkitの機能と料金を解説

ブランドの可視性や認識、競合差、質問需要、継続変化、サイト側の改善点を確認できます。既存のSemrush環境とAI可視性の分析をまとめたい企業に向く構成です。1ドメイン・25件の追跡プロンプトが基本です。

  1. AI検索上のブランド状況を一つの製品群で分析ブランドの可視性や認識、競合差、質問需要、継続変化、サイト側の改善点を確認できます。既存のSemrush環境とAI可視性の分析をまとめたい企業に向く構成です。
  2. Baseは年払い表示で月額99米ドル1ドメイン・25件の追跡プロンプトが基本です。月額表示だけでなく、契約期間、対象AI、ドメイン・プロンプト・ユーザーの条件まで確認する必要があります。
  3. 既存契約への追加とSemrush Oneは別の選択肢既存の年額SEO契約へ追加する場合は残存期間に応じた金額となり、更新日もそろいます。SEO機能も含めて見直すなら、Semrush Oneとの比較が必要です。
  4. 日本語運用や回答の確認粒度も選定基準既存SEO業務との一体性を優先するか、日本語でAI回答や引用元を細かく追う専用運用を優先するかで、適した選択肢は変わります。
森下 浩志
監修者森下 浩志Wallabee 代表

早稲田大学基幹理工学部出身。在学中よりマーケティングに従事し、月間100万PV超のWebメディア運営等の実績を持つ。2023年に株式会社Wallabeeを創業し、AIメディア事業を成長・譲渡した後、現在はAI検索最適化(GEO)領域に特化したプロダクトを開発。“AIに選ばれるブランドになる”ための新しいマーケティングの研究・実践に取り組んでいる。

Semrush AI Visibility Toolkitとは?

Semrush AI Visibility Toolkitは、AI検索におけるブランドの可視性や競合との差、ブランドがどう認識されているかを調べるための製品群です。通常の検索順位だけを追うSEO機能ではなく、AIの回答内で自社がどう扱われているかを見る役割があります。

Semrush公式KBでは、Brand PerformanceやAI Analysis、Prompt Research、Prompt Tracking、AI Search Site Auditなどが案内されています。質問需要の発見から継続観測、競合差の把握、サイト側の改善点確認までを扱える構成です。

導入時は機能数だけでなく、自社が知りたいのが全体的な露出なのか、個別の質問への回答なのか、サイト側の課題なのかを先に分けると、必要なレポートと利用上限を判断しやすくなります。

Semrush AI Visibility Toolkitの主な特徴3つ

主な特徴は、Semrushの製品群でAI可視性を扱えること、露出量だけでなくブランドの認識や競合差まで見られること、質問の発見と継続追跡を分けて行えることです。

それぞれは似た機能の言い換えではなく、契約環境、分析範囲、運用段階の違いを表します。導入判断では、自社の課題がどの特徴に合うかを切り分けることが重要です。

Semrush環境でのAI可視性分析

Semrushをすでに利用している企業は、AI Visibility Toolkitを同じSemrush製品群の選択肢として検討できます。SEO機能とAI VisibilityをまとめたSemrush Oneも用意されており、契約を組み直す方法もあります。

ただし、同じ製品群であることと、すべてのデータや作業が自動的に一体化することは別です。実務では、現行契約との重複、必要なSEO機能、AI可視性の担当者を確認したうえで、Toolkit追加とSemrush Oneを比べる必要があります。

ブランド認識から競合差までの把握

確認できるのは、ブランドが言及された回数だけではありません。Semrush公式KBでは、ブランド可視性、競合との比較、ブランド認識、センチメント、競合とのギャップを調べられると案内されています。

可視性の数値は全体像をつかむ入口であり、成果そのものではありません。数値が動いた理由を知るには、どの質問で差が出たか、AIが自社をどう説明したか、どの競合が同時に現れたかまで確認する必要があります。

需要調査と日次追跡の使い分け

Prompt Researchは、利用者がどのような質問をAIへ投げかけているかを調べる機能です。一方のPrompt Trackingは、選んだプロンプトを日次で追い、ブランドの見え方の変化を確認する役割を持ちます。

実務では、調査で見つけた質問をすべて追うのではなく、購買や比較に近い質問、自社の重要テーマ、競合差が大きい質問へ絞ると運用しやすくなります。調査枠と追跡枠は別なので、必要量を混同しないことが大切です。

Semrush AI Visibility Toolkitの主な機能5つ

主な機能は、ブランド状況の全体把握、認識内容の深掘り、質問の調査と追跡、サイト側の課題確認、競合差の共有という5つの役割に分けられます。

すべてを同じ頻度で見る必要はありません。日々追う指標と、変化が出たときに原因を調べるレポートを分けると、それぞれの機能を判断に使いやすくなります。

①Brand Performance

Brand Performanceは、AI検索上のブランド可視性と競合との位置関係を最初に把握するための機能です。Baseでは1ドメインを対象に、ブランドの状態を俯瞰できます。

全体スコアが上がったか下がったかだけで評価すると、特定の質問や競合による変化を見落としてしまいます。大きな変化を見つけたら、AI Analysisや追跡中のプロンプトへ進むための入口として使うのが実務的です。

②AI Analysis

AI Analysisは、ブランドがAIにどのように認識され、どのような感情傾向で語られているかを深掘りする機能です。競合との差もレポート単位で確認できます。

露出量が同程度でも、強みとして語られる内容や否定的な文脈は異なります。可視性の増減だけでは判断できないときに、どの認識を維持し、どの誤解を見直すかを考える材料になります。センチメントは評価結果なので、重要な回答は実際の文脈も確認する必要があります。

③Prompt Research・Prompt Tracking

Prompt Researchで候補となる質問を見つけ、Prompt Trackingで重要な質問の回答変化を追います。Baseの上限は、Prompt Researchが1日1,000件、Prompt Trackingが25件です。

調査できる件数と継続追跡できる件数には大きな差があります。最初に広く調べたうえで、売上への近さ、検索意図、競合差、社内の重点テーマを基準に追跡対象を絞ると、25件の枠を使いやすくなります。

④AI Search Site Audit

AI Search Site Auditは、ブランドの見え方を測るだけでなく、サイト側のAI検索への対応状況を確認する機能です。Baseでは100ページまで監査できます。

監査結果は改善候補を見つける材料であり、指摘された項目が自動で修正されるわけではありません。対象サイトが100ページを超える場合は、重要な商品・サービスページを優先するか、必要な監査範囲を契約前に確認する必要があります。

⑤競合ギャップ・CSV

競合ギャップでは、自社と競合のAI検索上の違いを確認できます。BaseのCSV出力は1日10回までで、結果を社内共有や別の集計へ回す際に利用できます。

共有時はスコアだけを抜き出すのではなく、対象AI、質問、期間、競合の条件もそろえることが重要です。条件が違う結果を並べると、施策による変化と観測条件の違いを混同してしまいます。

Semrush AI Visibility Toolkitの料金・プランを3つに整理

料金は、Toolkit単体のBase、既存のSemrush年額SEO契約への追加、SEO機能も含めたSemrush Oneの3つに分けると理解しやすくなります。表示価格だけでなく、契約期間と利用上限が異なります。

月額換算が同じでも、初回請求、更新日、必要なプロンプト数、追加ドメインの有無によって実際の選択は変わります。まず自社の現行契約と必要量を整理し、3つの契約方法へ当てはめることが重要です。

Baseプランの料金と利用上限

Semrushの料金ページでは、Baseは年払い表示で月額99米ドルです。対象AIとしてChatGPT、Google AI、Gemini、Perplexityが挙げられ、無料トライアルはありません。

Baseプランの料金と主要上限

項目Baseの条件
料金表示年払い時の月額99米ドル
対象AIChatGPT、Google AI、Gemini、Perplexity
Brand Performance1ドメイン
AI Analysis1日300レポート
Prompt Research1日1,000件
Prompt Tracking25件
AI Search Site Audit100ページ
CSV出力1日10回
無料トライアルなし

料金は年払い時の月額表示。税、月払い価格、追加枠を含む実際の請求額は契約条件によって異なる。

利用枠は1フォルダ、Brand Performanceが1ドメイン、AI Analysisが1日300レポート、Prompt Researchが1日1,000件、Prompt Trackingが25件です。AI Search Site Auditは100ページ、CSV出力は1日10回までとなります。

月払いを選ぶ場合の価格や税の扱いは、契約画面での確認が必要です。自社の対象ドメイン数と追跡したい質問数を先に数え、Base内で収まるか、追加枠が必要かを判断すると費用を見積もりやすくなります。

既存年額契約への追加方法

既存のSemrush年額SEO契約へAI Visibility Toolkitを途中追加すると、残りの契約期間に応じて料金が按分されます。Toolkitの更新日は既存契約とそろうため、初回請求額は月額99米ドルを単純に12倍した金額とは限りません。

Semrush公式KBでは、追加ドメインは月額99米ドル、追加50プロンプトは月額60米ドルと案内されています。現行プラン、残りの契約期間、追加する時期によって請求額が変わるため、契約画面で内訳と次回更新日を確認する必要があります。

Semrush Oneでまとめる場合の違い

Semrush Oneは、SEO機能とAI Visibilityを一つのプランにまとめる選択肢です。Semrush公式KBでは、追跡プロンプトの上限がStarterは50件、Pro+は100件、Advancedは200件と案内されています。

Toolkit単体の追加だけで足りるか、SEO契約も含めて見直すべきかは、必要なプロンプト数とSEO側の利用範囲で変わります。具体的なプラン価格や既存契約からの移行条件は、アカウントごとに確認が必要です。

Semrush AI Visibility Toolkitを利用するメリット

既存のSemrush利用者にとっての利点は、AI可視性の分析を同じ製品群で検討できることです。SEO機能も必要ならSemrush One、現行契約を維持するならToolkit追加というように、既存環境を起点に選べます。

Prompt Researchで質問候補を見つけ、Prompt Trackingで重要な質問を日次観測できるため、調査だけで終わらず変化を追えます。競合との差やブランドの認識も確認でき、何が変わったかを複数の角度から調べられます。

さらに、AI Search Site Auditでサイト側の改善候補も確認できます。AI検索での見え方とサイトの状態を別々のツールで管理したくない担当者ほど、これらの機能を一つのToolkitで扱う利点が大きくなります。

Semrush AI Visibility Toolkitの注意点・向いていないケース

Baseの年払い表示、無料トライアルなし、1ドメイン・25件の追跡プロンプトという条件が自社運用に合わない場合は、追加費用まで含めた確認が必要です。複数ブランドや多数の質問を最初から追いたい企業は、Baseの表示価格だけでは総額を判断できません。

Baseの対象AIはChatGPT、Google AI、Gemini、Perplexityです。料金ページではEnterpriseにGrokとClaudeを含むと案内されているため、これらが必須ならBaseだけで要件を満たせません。レポートごとに地域・言語・更新頻度も確認しておく必要があります。

契約前に確認したい利用条件

  • 必要なAIが対象に含まれるかBaseはChatGPT、Google AI、Gemini、Perplexityが対象。GrokやClaudeが必須ならEnterpriseを含めて確認する。
  • 地域・言語・更新頻度が運用に合うか利用するレポートごとに、対象地域・言語と更新頻度を確認する。
  • 追跡したい質問が25件に収まるか継続観測する質問数を先に数え、追加50プロンプトが必要かを判断する。
  • 対象ドメインが1件に収まるか複数ドメインを扱う場合は、追加ドメインの費用を含めて見積もる。
  • 必要な利用人数と追加料金を確認したか料金ページと企業アカウント向けライセンスでは表示の文脈が異なるため、自社アカウントの契約画面や見積もりで確かめる。
  • 請求期間と更新日を確認したか既存年額契約へ途中追加する場合は、残期間の按分額と既存契約にそろう更新日を確認する。
  • 試用なしで評価する方法を決めたかBaseに無料トライアルはないため、デモや契約前の確認で評価したい項目を整理する。

追加ユーザー料金は、料金ページの「月額45米ドルから」と、公式KBの企業アカウント向け追加ライセンス99米ドルで契約文脈が異なります。単一の追加料金として見積もらず、自社アカウントに適用される条件を契約画面や見積もりで確かめることが重要です。

Semrush AI Visibility ToolkitとOptyinoの違い

Semrush AI Visibility Toolkitは、既存のSemrush製品群でSEOとAI可視性を扱いたい企業に向きます。Optyinoは、AI回答、引用元、AIが検索したクエリなどを日本語環境で日次観測したい企業が検討しやすい専用GEOツールです。

Semrush AI Visibility ToolkitとOptyinoの比較

比較軸Semrush AI Visibility Toolkit BaseOptyino
位置づけSemrush製品群でAI可視性を分析AI回答を継続観測する専用GEOツール
料金表示年払い時の月額99米ドル月額・税込でEntry 11,000円、Standard 33,000円、Pro 88,000円
対象AIChatGPT、Google AI、Gemini、PerplexityEntryは1モデル、Standardは4モデル、Proは6モデル
プロンプト25件を追跡Entry 10件、Standard 20件、Pro 50件
管理単位Brand Performanceは1ドメイン1ブランド、競合追跡は無制限
ユーザー追加ユーザーは契約文脈により表示条件が異なるEntry 1人、Standard・Pro 3人
更新Prompt Trackingは日次。ほかはレポートごとに異なる日次更新
無料トライアルなしEntry・Standard・Proは7日間

Semrushは年払い時の月額換算・米ドル表示、Optyinoは月額・税込・円表示。SEO製品群の拡張と専用GEOツールでは対象範囲も異なるため、金額だけでは比較できない。

Semrush Baseは年払い表示で月額99米ドル、1ドメイン、25プロンプトです。Optyinoは月額・税込で、Entryが11,000円でChatGPT・10プロンプト・1ユーザー、Standardが33,000円で4モデル・20プロンプト・3ユーザー、Proが88,000円で6モデル・50プロンプト・3ユーザーとなります。

通貨、税、支払い期間、対象機能が異なるため、表示額だけの比較は適切ではありません。SEO機能との契約統合を優先するならSemrush、対応モデル数や日本語での回答確認、7日間の試用を重視するならOptyinoというように、運用条件から選ぶ必要があります。

Semrush AI Visibility Toolkitが向いている企業

Semrush AI Visibility Toolkitは、すでにSemrushを利用している企業や、SEOとAI可視性を同じ製品群で管理したい企業に向いています。契約先や運用環境を増やすより、既存のSemrush環境を起点にAI検索分析を加えたい場合に検討しやすい選択肢です。

必要な観測範囲が1ドメイン・25件の追跡プロンプトに収まり、ChatGPT、Google AI、Gemini、Perplexityを重視する企業にも適します。Brand Performanceで全体を見て、AI AnalysisやPrompt Trackingで変化を深掘りする運用を想定している場合は、機能の役割も合います。

一方、必要量がBaseを超える場合でも、追加ドメイン・プロンプトやSemrush Oneを含めて総額を比較すれば適合を判断できます。契約前に対象AI、質問数、ドメイン数、利用人数、SEO機能の必要範囲をそろえることが判断の出発点です。

よくある質問

  1. Semrush AI Visibility Toolkitは既存のSemrush契約がなくても使えますか?

    はい。AI Visibility ToolkitのBaseは、既存のSemrush SEO契約がなくても利用できます。すでに年額SEO契約がある場合は、残存期間に応じた按分で追加し、更新日を既存契約とそろえる方法もあります。
  2. BaseプランではどのAIを確認できますか?

    Baseの対象として案内されているのは、ChatGPT、Google AI、Gemini、Perplexityです。GrokやClaudeも必要な場合は、Enterpriseの対象範囲と契約条件を確認する必要があります。
  3. Semrush AI Visibility Toolkitに無料トライアルはありますか?

    無料トライアルはありません。契約前に対象AI、ドメイン数、追跡したいプロンプト数、利用人数を整理し、Baseの上限で足りるかを確認する必要があります。
  4. Semrush OneとToolkit単体はどう選び分けますか?

    AI可視性の機能だけを追加したい場合はToolkit単体、SEO機能も含めて契約をまとめたい場合はSemrush Oneが候補です。Semrush Oneはプランにより追跡プロンプトが50件、100件、200件と異なるため、必要量と現行のSEO契約を一緒に比べます。
  5. 複数ドメインや複数ユーザーで使う場合は何を確認しますか?

    必要な追加ドメイン数、プロンプト数、ユーザー数と、自社アカウントに適用される料金を確認します。追加ドメインは月額99米ドル、追加50プロンプトは月額60米ドルと案内されていますが、追加ユーザーは料金ページと企業アカウント向けKBで契約文脈が異なるため、単一価格で見積もれません。

Semrush AI Visibility Toolkitのまとめ

Semrush AI Visibility Toolkitは、AI検索上のブランド状況を全体把握し、認識内容や競合差、質問需要、日次変化、サイト側の課題まで調べられる製品群です。機能の多さよりも、自社の観測目的と契約条件が合うかどうかが選定の軸になります。

対象AI、追跡したい質問数、ドメイン数、利用人数、必要なSEO機能がそろうと、Baseへの追加とSemrush Oneのどちらが自社の運用に合うかを具体的に比べられます。